2017年3月22日水曜日

2017.03.18 『文房具図鑑』

著者 山本健太郎
発行所 いろは出版
発行年月日 2016.03.31
価格(税別) 1,500円

● 副題は「その文具のいい所から悪い所まで最強解説」。著者は小学6年生の男の子。「夏休みの自由研究で,約170個もの文房具を独自のコメントや絵で紹介した,100ページにもわたる図鑑を作ってしまった」。
 その自由研究に編集担当と細かく補正を加えて出版した。

● 生意気なコメントがたくさん出てくる。が,実際に使ったうえでコメントしているので,生意気だけで片付けるわけにはいかない。
 しかも,その生意気さがこの本の一番の味になっている。小学生の生意気さがこの本の価値の第一だ。

● そのコメントに対して,メーカーがコメントしている。これも面白い。メーカーのコメントを先に読んでから,本文を読んだ。
 ただし,コクヨと北星鉛筆は個別のコメントは出していない。ちょっと読みたかった気がするねぇ。

● これだけの数の文房具を実際に買って使っているというのが凄い。お金も相当かかっているのではないか。
 高級な万年筆はさすがに取りあげられないけれども,万年筆じたいは登場する。パイロットのカクノ。千円万年筆といえども万年筆だ。小学生が万年筆を使って,その評価をするというのは驚きだ。

● 「あとがきのあとがき」を読むと,買わないで文具店の店頭で試し書きをした程度のものもなくはないように思える。それで,何となくホッとした気分になるのはどうしてかね。

● 今の山本君はどうしているんだろう。小学校の自由研究で気がすんでしまって,もういいやってことになっているか。
 それとも,さらなる文房具探索に明け暮れているんだろうか。だとしたら,いよいよ凄い。子どもって飽きやすいのが取り柄だ。小学生のときに掴んだヒモをずっと握っていられるのは,それだけで希有なことだ。

2017.03.18 『手帳事典』

監修者 日本手帖の会
発行所 玄光社
発行年月日 2015.10.01
価格(税別) 1,600円

● 昔は手帳といえばビジネス手帳に決まっていた。厳密には違ったけど,色は黒が圧倒的に多かった。手帳はお仕事の道具なのだった。
 ゆえに,手帳にはダサさがあった。オッサンが使うものだもん。女性は手帳を持たない人が多数派だったのではないか。

● その感覚を今も引きずっている人がもしいたら(いないと思うけど),時代錯誤の誹りを免れない。お仕事手帳が今でも最も多いだろうけれど,そうじゃないのがたくさんある。
 そうじゃないのを仕事に使っている人もいるだろうし,お仕事手帳を仕事じゃない用途に使っている人もいるだろう。

● 手帳をデジタルに置き換える工夫は昔からあった。その名も電子手帳というのを,シャープやカシオが生産していた。
 Zaurusというのもあった。懐かしいな。これを使っている人はけっこういたけど,実用になったんだろうか。
 Palmっていうのもあったね。これは小さな巨人だなんて要ってる人がいたよ。Palm専用の雑誌があってね。

● 今はスマホが普及して,スマホでGoogleカレンダーを使う。手帳のデジタル化がやっと実現可能になった。
 が,それと比例するように,紙の手帳が増えた。バラエティーが多彩になった。売上も伸びた。

● もうひとつ,手帳の大型化が進んだ。お仕事手帳しかなかった頃は,手帳は小さいものだった。能率手帳が小さいとは感じなかった。
 が,それから幾星霜。バイブルサイズのシステム手帳が一世を風靡した。それが契機になったのかどうかは知らないけれど,大型の手帳があたりまえになった。
 手帳の大型化が始まったのと,自殺者が顕著に増え始めたのは,時期的に重なるのじゃないかと思う。大型化が行くところまで行って落ちつくと,自殺者の増加もとまった。

● 牽強付会だとわかってますよ。でもね,手帳が大型化するって,あんまりいいことじゃないと思っているんですよ。
 A5サイズで見開き2ページで1週間分のバーチカルのスケジュール欄があるなんて,異常でしょ。そんなに細かく管理しなければ仕事が回らなくなってるとするなら,それ自体がおかしいと思う。
 自分の人生をそこまで仕事に明け渡していいのかよ。仕事にそこまで大きな顔をさせておいていいのかよ。

● いや,そうしないとクビになってしまうっていうなら,今の企業や役所が分不相応のふるまいをするようになったってことだよね。何とかとめる方法はないものかね。
 仕事をゲームと捉えて,のめり込める人ばかりじゃないんだけどね。そういう人はそういう人なりに工夫はしなきゃいけないけど(言われなくてもやってると思う)。

● さらにもうひとつの特徴は,手帳が分厚くなってきたってことだ。1日1ページの手帳が市民権を得た。ほぼ日手帳が起爆剤になった。それ以前にEDiTやモレスキンが存在していたのかもしれないけど,ほぼ日手帳によってこれらの知名度もあがったのではないか。
 部厚くなったのはビジネスからの要請ではない。ここが大型化とは違うところ。ここでもほぼ日手帳が示した航路の影響が大きい。「手帳=スケジュール帳」を明確に否定するところから始まった,っていうね。

● で,この『手帳事典』なんだけど,昔からあるお仕事手帳はあまり出てこない。最近登場したもの,しかも,たとえば自分手帳のようなインパクトがあるものがメインになっている。
 デザイン手帳やエッジが立っている(と思われる)手帳が絵になりやすいのかもしれない。
 ちなみに,ぼくが使っているBindexのNo.011などは,まったく出てこない。

● 巻末の土橋正さんの発言から,ひとつだけ転載。
 実は,予定ってそんなに書くことがないんですよね。それよりも,人はタスクのほうを多く抱えている。(中略)スケジュール管理が大変っていうのは,実はタスク管理の大変さなんだと思います。(p189)

2017年3月13日月曜日

2017.03.12 三菱鉛筆の「創業130年限定セット プレミアムノートブック付」がまだ売れ残っている

● 昨年8月に,宇都宮のヨドバシ文具売場で,三菱鉛筆の「創業130年限定セット プレミアムノートブック付」というのを買った。uniが1ダースに「プレミアムノートブック」が付いていて,1,100円。ノートに惹かれた。uniは職場に寄付。
 「プレミアムノートブック」は無事に最後まで使えた。鉛筆で書くのに最適になるような紙なのだろう。ぼくは万年筆で書いた。

● 万年筆で書くと,ダイスキンとの違いはさほどない。いや,違いはあるんだけれども,ダイスキンが書きづらいと感じることはない。
 ぼくはプラチナのブルーブラックを使っているんだけど,少なくともプラチナのインクでは,ダイスキンでも裏抜けはまったくないし,ペン先と紙との摩擦がちょうど良くて気持ちがいい。

● その「創業130年限定セット」がまだ売れ残っている。980円に値下げされてた。ではもう1回,買う? んなわけない。
 「プレミアムノートブック」も1冊使って気がすんでる。

● 夢を,実現したのは,一本の鉛筆だった・・・・・・「創業130年限定セット」の売場に掲げられている三菱鉛筆のコピーだ。陳腐だけれども,コピーとしての訴求度は高い。書くことの力を研ぎすませて文章にすれば,こういうコピーになる。
 ただ,このコピー,メーカーのサイトには上がっていないようだ。

● 鉛筆なら2Bを好む。書き味が柔らかいのと黒がクッキリするからだ。その代わり,字がこすれて紙を汚す。手帳には向かないと感じる。
 数年まで,0.5㎜のシャープペンに2Bの芯を入れて,手帳に合わせていた。消せるから。けれども,こすれ汚れが嫌になって,極細の水性ボールペン(PILOTのHI-TEC-C)に替えた。

● 手帳はそれでいいとして,時々,墨芯で字を書いてみたいと思うことがある。Hi-uniには10Bがあるらしい。柔らかいクレヨンのようなものだろうか。
 この鉛筆一本と小さなスケッチブックを抱えて,晴れた日に散歩に出て,1時間か2時間,絵を描く。そんな生活に憧れる。ま,ぼくは絵心がまるでないので,憧れだけで終わりそうだけど。

2017.03.11 しょせんは遊びの道具なんだから

● メガドン・キホーテラパーク宇都宮店の4階のSeriaを覗いた。Seriaってダイソーほどのサプライズはないんだけど,手堅くまとめてきているイメージ。
 ノート,メモ帳,筆記具,付箋などの文具は百均で問題ないなと思う。

● だいたいさ,大したことに使っているわけじゃないんだよ。高級なノートや万年筆を使っている人でも,それで何を書いているかといえば,たいてはやくたいもないことなんですよ(と思うんですよ)。
 だったら,いいのは要らないんだよね。百均製品で充分なんですよ。

● っていうか,百均文具すら要らないのかもしれない。つまり,書くことをやめてしまってもいいんですよ。その程度のことしか書いていないんだから。
 しかし,そういうものではないんでしょうね。その所以は次のとおりだ。

● 自分が死んでも世界はそのまま残る。自分が生きていたときと同じように,日は巡り,街は賑わい,川は流れ,雨が降る。宇宙の前には個人なんてなんてチッポケなんだろう。
 って,それはそうなんだけれども,その宇宙だっていずれは消滅する。つまり死ぬ。自分が死んだあとも何も変わることなく残る世界も,文字どおりに悠久なのではない。

● 歴史も芸術も知の集積も,何もかもが結局は消滅する運命にある。その過程の泡沫の生が,つまり個々の人間に与えられた生だ。
 ならば,ぼくらにできるのは遊ぶことだけだ。ノートも筆記具も遊びの道具だ。
 取るに足りないこと,つまらないこと,やってもやらなくてもどっちでもいいこと,そういうことに使っていいのだ。

● っていうか,ぼくらがやっている仕事や家庭運営など,大事なものだと思っているものだって,つまりは取るに足りない,どうでもいいことなのではないか。
 ぼくらがどう生きようとつまりはそういうことなのではないか。だってすべてはいずれ消えるんだから。

● 輪廻転生はあるのかないのか。仮にあるのだとしても,それもろともいずれ消滅するのだ。何と言っても,宇宙がなくなるのだから。
 だから,建設や蓄積に意味はない。ぼくらがすべきことは遊びだ。遊べや遊べ。

● ノートにペンで何かを書くのも遊びだ。しょせん遊びでしかない。だったら,最初から遊びと割りきったらどうか。
 遊びでしかあり得ないんだから,その遊びに高級品を使ったって罰はあたらないのだ。高級品で遊べばいいのだ。

2017年3月8日水曜日

2017.03.07 Plaisir+ダイスキンの組み合わせも悪くない

● 200円のPreppyに替えて,1,000円のPlaisirを使い始めたのは,今月2日のこと。Plaisir+ダイスキンの組み合わせも悪くない。
 ペン先とペン芯はPreppy=Plaisirなのだから,ダイスキンでの書き味は今までと何も変わらない。ゆえに,当然っちゃ当然なんだけど。

● タリーズやスタバなど,外に持ちだして書くときも,Plaisirのオレンジ色が合わないシチュエーションはない感じ。Plaisirのノバオレンジ,かなりいい。
 カフェだろうとホテルだろうと,これで押し通せる気がする。Preppyでも押し通せるけどね。

● いいと感じるのは自分なわけで,自分以外の人が同じように感じるとは限らない。けれども,色も形もピンと来たのなら,それにしたがっておいた方が間違いないようだ。
 自分がいいと感じるものがいいのであって,それ以外の“いい”はないわけだから。

● モレスキンにラミー・サファリ(の黄色のやつ)を合わせる人がいるっていうか,外でモレスキンを取りだす人にはこのパターンが多いという話をどこかで聞いた記憶がある。ラミー・サファリが万年筆だとすると,モレスキンには合わないはずなんだけどね。
 その向こうを張って,ダイスキンにオレンジ色のPlaisir。こちらの方が,少なくともモレスキン+ラミー・サファリ(の黄色)よりは,知的な風情が漂わないか。

● “知的な風情”と言ったけれども,その風情を醸すのはモノではないと思う。たとえば万年筆なら,パーカーやモンブランを持てば知的を演出できるかというと,そう単純にはいかないだろう。
 モノとその人の関係性で決まるような気がする。ぼくの場合だと,パーカーやモンブランでは,モノが勝ちすぎてしまう。モノだけが目立ってしまう。その状態は“知的な風情”からは遠いものだ。

2017年3月6日月曜日

2017.03.05 極細(0.2㎜)から細字(0.3㎜)に変更

● Preppyの極細(0.2㎜)のペン芯をPlaisirの軸に装着して使うことにしたんだけど。
 極細もいいんだけど,今までずっと0.3㎜の細字を使ってきたので,それに慣れている。極細には多少の違和感がある。

● Preppyの0.3㎜は細字というにはやや太い。0.5㎜の中字との差はあまりないような気がする。
 が,極細との差はくっきりとある。それだけ,極細がきちんと極細になっているってことかもしれない。

● 万年筆は紙にインクを載せるのではなく,ペン先で紙に溝を掘って,そこにインクを埋めていくといった感じがあって,その感じが万年筆を使う快感のひとつだ。
 溝を掘る感じは0.2㎜の方が断然はっきりしている。したがって,万年筆を使っている感は0.2㎜の方が強くなる。

● が,過ぎたるは及ばざるがごとし。0.2㎜だとヒッカク感が強くなりすぎる。
 0.3㎜の方がそこの程がよいように思う。紙との摩擦がちょうどよくて,長時間書いていても疲れない。

● 書き終えたあとの“見た目”も0.3㎜の方がいいような気がする。字があまりにも小さくなることもない。つまり,全面的に良好だ。
 というわけで,0.3㎜に換えることにした。Plaisirにもともとセットされていたやつに変更。

2017年3月3日金曜日

2017.03.03 PreppyのあともPreppy,ただし・・・・・・

● 臨終したPreppyは,細字(0.3㎜)。ずっとブルーブラックのカートリッジで使ってきた。次は,やはりPreppyの極細(0.2㎜)を使うことにする。
 ただし,それをPlaisirの軸に装着して使うことにする。

● Plaisirはキャップを尻軸にはめて使っても問題ないと思うんだけど,Preppyでキャップをつけないで書くことに慣れているので,Plaisirでも同じようにしている。
 となると,ペンの重さもPreppyとさほど変わらない。

● Preppyの0.3㎜と0.2㎜は,0.2㎜が出たときに実地に使い比べてみた。どちらがいいのか結論が出なかった。で,それまで使っていた0.3㎜を継続して使うことにしたのだった。
 今回は0.2㎜を使うことにした。今のところの感触なのだけど,B罫のダイスキンに書くのであれば,0.3㎜の方がいいようだ。

● ぼくは小さな字を書いてしまうので,0.2㎜だといよいよ小さな字になってしまうようなのだ。若い頃はペンは細字に限る,細ければ細いほどいい,と思っていた。よほど小さな字を書きたいと思っていたのかねぇ。
 手帳ではなくノートに書くのであれば,0.2㎜の極細は細すぎると思える。かといって,極細Preppyも手元に何本かあるのでね,まずは1つめを使えなくなるまで使っていきたい。

● ぼくは気に入ったペンがあれば,そればかり使う(たいていの人がそうだと思うんだけど)。結果的にその1本を酷使することになる。
 万年筆はその方がかえって長持ちするでしょうね。たまにしか使わないより。ただし,Preppyのように軸やキャップが樹脂の場合は,そこにかかる負荷が設計上の限界を簡単に超えてしまうことになるのだろう。
 ペン先やペン芯がダメになる前に,Plaisirの嵌合がダメになるだろうと思っているんだけど,Preppyだって3年はもったのだから,Plaisirが3年もたないってことはないだろう。

● ダイスキン+Preppyの300円システムが,1,100円システムになってしまった。ここがちょっと面白くない。語呂が悪いし。
 でも,ま,Plaisirのオレンジ色を愛でながら,1,100円システムを維持していこうと思う。

2017.03.02 Preppy,臨終

● Preppyのキャップのヒビ,テーピングで抑えていたけど,ヒビだけじゃなくて,キャップの一部が欠けてしまった。今日欠けたんじゃなくて,けっこう前から欠けていたんだと思う。
 テープを巻いていたから気がつかなかっただけで。かつ,この状態でもテーピングし直せば,使えなくもないようだ。

● が,さすがにここまでになったものを使わなくてもいいような気がする。いや,とことん使うべきだろうか。
 捨てるのが忍びない気がする。ここまで働いてくれた筆記具はこれまでになかったから。そのPreppyでダイスキンに書くのは気持ちのいいものだ。

● Preppyは使い始めてわりと早くキャップにヒビが入る。テーピングで対応すれば問題はない。ヒビが入る前に(つまり買ったらすぐ)テープを巻くのが吉。
 次に嵌合が緩くなる。それに対しては瞬間接着剤を盛ることで対応してきた。その状態でずっと使ってきたんだけど,次はキャップが欠けた。
 そういう順番だった。だとすると,PlaisirはPreppyよりは長持ちするだろう。金属ゆえ,さすがにキャップの一部が落剥することはないだろうから。

● 結局,Preppyは臨終だと思うことにした。ペン芯を洗ってあげて,ティッシュで包んで,ゴミ箱に入れた。
 ゴメンな,3年間アリガトな。