2016年1月13日水曜日

2016.01.13 週刊ダイヤモンド 2015 12/12号-無敵の手帳術&情報管理術

発行所 ダイヤモンド社
発行年月日 2015.12.12
価格(税別) 657円

● 発売からだいぶ経っていたんだけど,宇都宮駅東のTSUTAYAにあった。

● まず,この12年間で手帳の売上げが2倍になったことが紹介される。スマホの普及でスケジュール管理はデジタルでもできるようになっていると思われるのに,紙の手帳の売上げは減っていないどころか伸びている。
 その理由(のひとつ)として,「年収が高いビジネスマンほど,手帳の2冊持ちが多くなっている」ことをあげる。

● これは限りなくうさん臭い。アンケート結果も示しているんだけど,こういうものはどうにでも作れるのではないか。ってか,作れるよね。
 しかも,2冊目の手帳は,手帳というよりはメモ帳といった方がいいもののようだ。であれば,なおさら,質問の仕方で年収による違いはなくなってきそうな気がするけどね。

● 「紙の手帳のメリットは,表現がリッチで手軽なこと,そして自由度の高さにある」との指摘は,まったくそのとおり。
 「デジタルツールにはなぜか入力しにくい,こういった感情に関する内容も紙の手帳ならば受け止めてくれる」というのはどうだろうか。そういう人もいるだろうけど,逆にデジタルの方が入力しやすいという人もいるかもしれない。

● 舘神龍彦さんが手帳の歴史をまとめている。その中に「神社系手帳」という言葉が登場する。「ビジネス上の成果を挙げた人物が,自らの時間管理のノウハウの結晶として作ったオリジナル手帳」のこと。なるほど上手いネーミングだなと思った。
 「現在の手帳はその後のライフハックなどの自己啓発の流れと,文具ブームの間に挟まれた肥沃な三角州のような様相を呈している」との指摘も,言われてみればそのとおり。

● 手帳特集の常連といってもいい,糸井重里さんのインタビュー記事もある。
 うちの手帳は,自分のために使う手帳だというのが一番重要なんです。(中略)だから,スケジュールを書くスペースは小さくていい。
 自分のことは,スマートフォンなんかに指でペタペタとタイピングするより,みんな手で書きたいみたいなんですよね。自分もそうなんですけど。書くっていうのは,よっぽど肉体に染み込んでいるんじゃないですか。
 真面目にならなきゃいけないのは,やだね。手帳を使って豊かな人生を教えてあげよう,って言われても,すぐ脱落しちゃいますよ。牛乳を毎日飲むだけでも大変なんだから。
● 「達人たちの手帳術」に登場しているコボリジュンコさん。「世の中をご機嫌な人だらけにしたい」という自分に課した(課したわけではないんだろうけど)ミッション。
 格好いいなぁと思う。普通は,お金持ちになりたいとか,収入を増やしたいとか,幸せな家庭を築きたいとか,自分に関することしか夢にしないものだもんな。

● 「現在の手帳はたくさん書き込めるタイプが人気で大判化しており,普及価格帯は1000~2000円へと高額化している」。これまた,書店や文具店の手帳売場を見ればそうだろうなと思う。
 メーカーがその流れを追って,高額商品を出していったことを記事にしているんだけど,メーカーはそれでいいとして,ユーザーはその流れに乗っていいのかどうか。ここは考えどころなんだろうな。

● ぼくもバイブルサイズのシステム手帳を使っているんで,大型派かもしれないんだけど,その昔は能率手帳でも大きいと受け取られたらしい。
 大型化した手帳を,糸井さんの言葉を借りれば「自分のために」ではなく,スケジュールのために必要としているのであれば,生き方の根本的なところが間違っているかもしれないよなぁ。

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