2014年9月30日火曜日

2014.09.30 買いだめたダイスキンを収納しておくスペースがない

● 栃木の小都市のダイソーにも黒のA6ダイスキンが入荷されてた。7冊あった。申しわけない。7冊全部お買いあげ。
 7冊もあったら,1年は余裕でもつかと思ってたんだけど,だいたい1カ月1冊ペースで行きそうなので,ま,買っちまえ,と。

● ところが。持ち帰ったから少々困ったことになった。保存しておくスペースがないんだな。
 ぼくの部屋は狭い。モノらしいモノはないといってもいいんだけど,それでもその7冊を棚(カラーボックスのようなもの)に詰めこんだら,棚の空きスペースがなくなった。

● いくら安いといってもノートだから,直接日があたるところにさらしておくわけにはいかない。ダンボールに突っこんでおくのもねぇ。使用後のものは最後はダンボールに入れておくことになると思うんだけど。
 平積みにして高く積むのも抵抗がある。下の方は傷んじゃうだろう。

● 要するに,買いためるのもホドホドにしろってことだね。っていうか,これ以上の在庫積み増しは不可能だ。
 あとは,使っていくだけ。

2014年9月29日月曜日

2014.09.29 『究極の手帳術』

編者 渡辺良保
発行所 学研パブリッシング
発行年月日 2014.10.13
価格(税別) 690円

● GAKKEN MOOKの1冊。来年の手帳が発売されるこの時期に,この種のムックや雑誌特集が相次いで出される。鉄板の特集なんだろう。
 ぼくもウマウマとそれに乗ってしまうタイプ。

● 美崎栄一郎,和田裕美,野口悠紀雄,佐々木かをり,佐久間英彰などの定番ともいえる各氏が登場する。もうわかったよ,ってところもあるなぁ。
 だったら,買わなければいいんだけどね,買ってしまう。

● 「一般ビジネスパーソンはどのような手帳を,どのように使っているのか実態調査を実施」した。その結果,「大半のビジネスパーソンが,手帳の機能を持て余している」ということ。
 そうだろうなぁと思う。だからこういう本が売れ続けるわけで。

● たぶん,手帳に対する期待値が高すぎるんだと思うんだよね。自分はまだその期待値に届いていないと思ってしまうんだろうな。
 この種の本がまたそれを煽るからね。手帳を使いこなすとすごいことができそうな気になってしまう。そんなことがあるわけないでしょうよ。たかが手帳ですよ。
 次のような文章は罪作りだと思うよ。
 手帳を使いこなしたいと思っている人は,すなわち成長したいと思っている人でもある。(中略)どうやら同じ手帳を使い続け,それで満足している人は,仕事も現状で満足している人だといえそうだ。(p7)
● 唯一の読みどころは,糸井重里さんのインタビュー記事。
 時間を上手に管理することよりも,自分がその時間で何をしているのかという方が大切。
 効率の良い働き蜂になっちゃだめですよ。自分の人生なんだから,その時間を過ごす自分が楽しくないと。(p35)
● コクヨの鉛筆シャープが付録に付いてくる。1.3㎜芯の鉛筆型シャープペン。これがよさげ。六角形ではなくて三角の縁取りがしてある。シックリくる握り心地。 
 いいものは使っていきたいけれども,鉛筆やシャープペンはなかなか使う機会がない。

2014.09.29 ジェットストリームにブルーブラックはあるか

● ぼくは百均謹製のダイスキンをこよなく愛する者だけれども,無印の「開きやすいノート」も好きで,やはり在庫を抱えている。
 で,「開きやすいノート」を実際に使った経験からすると,合わせるペンはジェットストリームの0.7㎜が良いという結論になっている。
 ただ,前回は黒を使ったんだけど,今となってはブルーブラック以外は使いたくない気分。

● ゲルインクボールペンも結局,シグノのブルーブラックに落ち着いた。油性のジェットストリームにもブルーブラックがあればいい。
 近くの文具店を探したんだけど,なかったんですよね。油性では色の調合が難しいんですかね。ライトブルーなんてのはあったんですけどね。

● ないんですかねぇ,ジェットストリームの0.7㎜のブルーブラック。使い切りでもいいんだけど,できればリフィルを交換できるタイプのやつ。
 ないとすれば,「開きやすいノート」にもPreppyかな。あるいは,ブルーブラックを諦めて黒にするか。

2014年9月28日日曜日

2014.09.28 人に手帳を贈るというのはやってもいいことか

● モレスキンをくれた人がいるんでね。その人にお返しをしなきゃなと思ってるんですよ。モレスキンに対するものだから,できれば文具がいいかな,と。
 “ほぼ日手帳”なんかどうだろうと思う。猫が好きな人なので,マミタスなんかピッタリじゃないかな。

● でも,人に何かを贈るって難しいでしょ。あんまりプライベートに踏みこんじゃいけないしね。人のプライバシーにどこまでお邪魔していいか。こちらの気持ちを押しつけちゃいけないし。
 その人のことをよく知っていないと,贈られた側がガラクタとしか思えないものを贈ってしまいそうだ。捨てるという余計な手間をかけさせることになる。

● そこで,難しいのは,手帳を使ってないんだよな,その人。それを知っていて“ほぼ日手帳”を贈るのは,まぁちょっと押しつけっぽいな。
 手帳ぐらい使えよ,大人のたしなみだろ,っていう説教くささを伴う。何気に上から目線が混じっている。

● もうひとつの問題は自分が使っていないこと。自分じゃ使っていないんだけど,オレ,これけっこう気に入っているからさ,っていうのもなぁ。ウソじゃないんだけどね。

● では,手帳を使っている人になら“ほぼ日手帳”を贈ってもいいか。これはもっと難しいだろう。その人なりのこだわりがあるはずだから。
 こだわりのあるモノに関しては,そのこだわりから1㎜でもずれたものは使いたくないものだ。こだわるということは,許容範囲を極端に狭くすることでもある。

● 人にモノを贈るのは難しい。なら現金の方がいいか。香典じゃないんだからね。それも変だ。
 という中で,贈答文化がこの国には(たぶん外国でも)根づいている。たいしたもんっちゃたいしたもんだ。
 でも,結局は無難なもの,飲む人にはウィスキーとか,に落ち着かざるを得ない。ぼくも飲む口だけど,ウィスキーをもらって嬉しいかといえば,そうでもないような。

2014年9月27日土曜日

2014.09.27 ダイスキン,どんどん売れて欲しい

● 宇都宮駅前のダイソーを覗いてみたら,黒のA6ダイスキンが残り2冊になっていた。1日に1冊か2冊しか売れないようだ。そんなものなんだな,ダイスキン。

 でも,残り2冊だ。補充はされるかな。なくなっても,すぐに入荷するとは限らないんだよな。
 コンビニだったらすぐさま本部に情報が行って,補充されるんだろうけど,それも売れ筋に入っていればこそだ。ダイスキンはそこまでの売れ筋ではないのかもな。
 しばらく,店頭在庫なしの状況が続くのだろう。経験則の教えるところによれば。

● 売れ残りをゼロにするために,あるいは抱える在庫をミニマムにするために,生産量を抑えているのか。
 生産が追いつかないというのは,商品の性格上,ちょっと想定しにくいように思うんでね。

● 要するに,売れて欲しいんだよね。自分が使って気に入っているものだから。
 個人的にはこれ以上は持ちきれないほどの在庫があるんで,しばらく店頭から消えてもビクともしないんだけどさ。
 ま,でも,どんどん売れて,いつ行ってもいつもの棚に並んでいるという状態であってくれると,何がなし安心なんだけどね。

2014.09.27 ダイスキンだとたくさん書く

● ただいま使用中のダイスキンは今月2日が使い初め。8日間で4分の1を使い,以後もほぼ同じペースで消費中。
 このペースだと1カ月で1冊使うことになる。単純計算で1年で12冊。ダイスキン,だいぶ買いためちゃってて,在庫は一生分になるんじゃないかと思ってたんだけど,この調子で使っていけば5年分しかないことになる。5年分もあるというべきかもしれないけど。

● モレスキンは2カ月ちょっと使えた。モレスキンの2倍は書いていないと思うけど(1ページあたりの筆記可能文字数は,モレスキンがダイスキンの1.5倍程度になるんじゃないか),それにしてもダイスキンの方がたくさん書く気にさせてくれるのは間違いない。
 この一点において,ダイスキンはいいノートだと思う。少なくとも,自分に合っているノートだと思う。
 Preppyで書いているせいもありますね。

● なぜ,ダイスキン&Preppyだと書きたくなるのか。即物的だけれども,書き味が快感を伴うんでしょうね。書く内容は何でもいいから,その快感を味わいたいんだと思うんですよ。
 Preppyのブルーブラックとダイスキンのややクリームがかった色との相性。Preppyのペン先を動かすときのダイスキンとの摩擦の程度。そういったものが何気に気持ちがいいということだと思うんです。

2014年9月26日金曜日

2014.09.26 『そこまでやるか!文具王高畑正幸の最強アイテム完全批評』

編者 渡辺敦美
発行所 日経BP社
発行年月日 2011.04.29
価格(税別) 1,429円

● 33個の文具を取りあげて,どこが素晴らしいのかを,メカニズムやギミックの工夫にまで踏みこんで紹介。したがって,取りあげられた文具の多くは分解される。
 並の文具好きでは文具王にはなれないね。著者の蘊蓄はこうして作られたのか。

● 文具の王者は何といっても筆記具で,これを扱ったムックや雑誌を作れば,まずは無難な売れ行きが確保できそうだ。
 万年筆から鉛筆まで種類も多いし,価格の幅も大きいし,装飾性とかステータスとか,本来の用途以外の諸々の要素を乗せやすい。

● 本書にももちろん筆記具は登場する。が,テープカッターやステープラー,シャチハタなどどちらかといえば地味目なものを扱った文章の方が面白い。
 ギミック満載だからだろう。ホホゥと言いながら謎解きを楽しんでいるかのようだ。

● どの世界にもマニアと言われる人たちがいる。そのマニアの徹底ぶりをニヤニヤしながら楽しめばいい。この本はそうした楽しみを味わうのに恰好のもの。

2014年9月25日木曜日

2014.09.25 『傑作文房具100』

編者 土居輝彦
発行所 ワールドフォトプレス
発行年月日 2005.06.05
価格(税別) 1,524円

● 監修者的な役割を鳥海忠さんが務めている。9年前の出版だから,内容はそれなりに古い。今,傑作文房具を100個選べば,一定の選手交代があるかもしれない。
 特に照明器具はLEDがあたりまえになっているし,ステープラーやカッターなど地味めのものについても,当時はなかったいいものが今はあるようだ。

● サクラクレヨンやリキッドペーパー(修正液)など,郷愁を誘うものがいくつもある。おしなべて文房具って郷愁を刺激するものだね。
 文具店を覗くのが楽しいのは,ひとつにはここに理由があるかもしれない。文具を見ながら過去を旅しているみたいな。

● ゴッホの傑作「ひまわり」のスケッチがモールスキンの手帳に残されているのである(p54)とあるけれども,この言い方は誤解を招く。
 今のモレスキンとゴッホが使っていたノートは別物だ。形状は似ているんだろうけど(なぜなら,それをパクッった,あるいは再現したのがモレスキンだから)。

● 裏表紙に,「便利」は「快適」の一側面にしかすぎない,という文章が出てくる。反論するのは難しいけれども,「便利」を究めたその先に「快適」があるのだ,と考える人もいるだろう。

2014.09.25 小さな手帳

● 手帳はスケジュール帳というより,いくつかのログを記録するために使っている。スクラップ帳でもある。
 会社のパソコンでスケジュール管理はできる。仕事の予定を手帳に書いておく必要は必ずしもない。それも理由のひとつ。
 逆に,スケジュール帳として使うんだったら,ほんとに小さい手帳でいい。

● たとえば,ダイゴーの掌サイズの薄いやつ。見開き2ページで1ヶ月。1行が1日。そんなもので充分だと思う。
 マンスリーに少しのメモページが付いてるのは,ダイソーにもある。

● 昔,新潮社も手帳をだしていた。一度か二度,使ったことがある。同じような薄い手帳だった。
 当時は,軽薄短小が新しいっていう時代だったのかもなぁ。あるいは薄くても支障がない良き時代だったのかもしれない。能率手帳だってちょっと大きいと思った記憶がある。
 それと,いわゆる年玉手帳が多かった。手帳を自分で買う人はあまりいなかったかもしれない。
 要するに,今の方がずっといい時代だと思う。

● リタイアしたら,小さい手帳を使う? 予定はプライベートだけになる。人に会うこともあまり(ほとんど)なくなるだろう。
 でも,No!だな。今の手帳を使い続けるつもりだ。今だって仕事のことはあまり書いてないんだから。手帳の使い方に関しては,リタイアはほとんど影響をもたらさないな。
 むしろ,手帳に何か書くことが唯一の楽しみっていう,寂しい老後になりそうな気がするな。小さい手帳にしちゃうと,その唯一の楽しみもなくなってしまいそうだ。

2014年9月24日水曜日

2014.09.24 方眼セリスキンを使うつもりなんだけど

● 次は方眼セリスキンを使うつもりでいる。けれども,使ったあとの感想は使う前から予想できる。自分の使い方なら普通の横罫だろうと方眼だろうと同じだ,というもの。
 文章しか書かないんだから,どうしたってそうなる。

● 横罫を使っても方眼を使っても同じだと感じる使い方は,どこかに問題があるのか。
 といっても,ノートの罫線の種別に合わせて書き方を変えるのもなぁ。そんな器用なことはできないぞ。

● 罫線に添って書くのと方眼を飛び越えて書くのと,どっちが快感かっていう話になる? どっちだっていいよなぁ,そんなの。
 じゃあ何で方眼なんて買ったんだよ,ってことになりますか。Seriaにいったとき,たまたま方眼セリスキンしかなかったんだっけな。

● かすかに楽しみなのは,それでも罫線の態様によって自分がどんな影響を受けるか確かめられるってこと。たぶん何の影響も受けないと思うんだけど,それでも何か揺さぶられるかもしれないっていう。

2014年9月23日火曜日

2014.09.23 『趣味の文具箱vol.20』

編者 清水茂樹
発行所 枻出版社
発行年月日 2011.08.20
価格(税別) 1,500円

● 表紙をめくった次のページの広告に仰天。セーラーが出した5,000万円の万年筆。軸もキャップも天冠もダイヤで覆われている。ほかにも,100万円のや50万円のがあるんだけど,各1本のみ販売し,以降は完全受注生産。
 でも,(腐るほどにお金があれば)買ってもいいなと思ったのは,5,000万円の万年筆のみ。
 もちろん,文具店では売らない。デパートや宝石専門店で扱う。使わないで飾っておくものだろうけど,買えば使って見せびらかしたくなるでしょうね。
 いるんだね。こういうのを買う人がね。

● パイロットの「ペン・ステーション」を紹介した,古山浩一さんの記事が興味をひいた。
 体の正面に紙を置くのではなく,「右手の前に紙を置き換えると,ペンの弾力を使って書け」る。そんなことも知りませんでしたよ。

● プラチナの“♯3776”の記事も勉強になった。Preppyが2006年に登場したことも初めて知った。1,000円のPlaisirは2010年。それらで検証を重ね,回転ネジ式でも完全機密を達成した,と。1年間放っておいても書けなくなることはないよ,と。
 ♯3776のスケルトンタイプはまだ売っているのか。ちょっと欲しいかも。ぼくはカートリッジで使いたいですね。インクの減り具合が外からわかるのは,けっこう便利。便利っていうか,快感。Preppyで日々実感している。
 Preppyに飽きたら♯3776に移ることになるな。その前に万年筆に飽きてしまう可能性がなくもないけど。

● 北星鉛筆の“大人の鉛筆”にもちょっと惹かれた。いや,知ってましたよ。存在じたいは以前から。でも,鉛筆に関心がなかったので,素通りしてましたね。ユニホルダーがあるんだから,これは要らないよな,とも思ってましたよ。
 鉛筆の形をした2㎜芯のシャープペンといえば,それで終わりなんだけど,素材はプラスチックではなく木。価格は600円(クリップつきは700円)。
 買わないと思いますけどね。使う場面がなさそうだから。使うとすれば,万年筆やボールペンで書いているところ(の一部)を“大人の鉛筆”に置き換えることになるんだけど,万年筆もボールペンもこれだと納得して使っているわけでね。

● 増田剛己さんのエッセイも面白く読めた。サラッと軽く。
 「書くことが癒やしになる」とか,「本の文章をそのまま書き写すという行為は,著者と自分がシンクロしているような気分になる」といった話。
 「何もアイデアや考えがない場合でも,とりあえず,万年筆のキャップを取って,紙の上に置くと,自然と文章が浮かんでくる」というのも,たしかにそういうことはあるなと思う。

● ゲームプロデューサーの安藤武博さんのも。無地の紙に筆ペンで書いたのが写真で紹介されている。そこに書かれている文章は次のようなものだ。
贅沢をしよう。時間を。思索を。哲学を。遊戯を。装飾を。鯨飲を。馬食を。放浪を。乱読し,贈答し,多筆しなさい。諧謔的なまでに,無駄を,演ってのけるのです。徹底的に煩悶,空想,夢想のスケルツォを披露するのです。恍惚と手拍子を打ち,頭を,「参」の拍節で大胆に振ればよろしい。そのようにすれば,心躍り,胸晴れましょう。量が質に変わり,全てが最適化されていく仕組みに,抗う事ができるでしょう。誤謬犯せど,美しく勝つ。
 かっこいいなぁ。無駄を重ねることの大事さは,若い人に特に伝えたいことだ。でも,年寄りも基本,同じでしょ。
 が,これができない。無駄だと思ってないでやっている無駄は膨大にあるはずなんだけど,それはダメなんだよね。対象外だ。意識していることが重要なんだな。
 でも,できないんですよ。惜しんじゃう。お金も時間も労力も。明日を考えちゃう。人生はすべからくバランスで成りたっていると思ってしまう。

2014.09.23 Preppy,変調。でも,一時的だった

● 5本目のカートリッジを入れてから,Preppy,不調。インクの出が悪くなった。振ると一時的に良くなるけれども,すぐに出なくなる。
 初期状態に戻った感じ。理由がわからない。

● 寿命というわけではないんでしょ。もし5本で寿命なら,100本のカートリッジを使うには20個(=4,000円)のPreppyを買わないといけないことになる。普通に“3776”を買う方がトータルで安いかもしれない。

● 3年くらいの寿命はあるのじゃないかと前回,書いた。じつは,もっともってくれるんじゃないかと思っているのだ。
 Preppyはあと1本買ってあるので,2本使い切ったあとは,万年筆じたいに飽きているかもしれない。
 ひょっとすると,自分の人生が終わっている可能性だってないわけではない(残っていると思いたいけれども)。

● 文具に関しては,国産の格安品に勝るものはないと思っている。文具に関しては,ぼくは国粋主義者だ。
 デザインとか高級感とか奇をてらった限定コレクションの類は,外国メーカーがしばしば出す(日本のメーカーもやるけどね)。
 で,それらは充分に人の気を引くんだけども,つまるところはそれだけのことで,使いやすさ,耐久性,価格といった肝心なところは,日本のメーカーの独壇場ではあるまいか。
 だから,まだまだPreppyを使っていたい。

● いわゆる高級万年筆はもういいと思っている。もういいと言えるほど使っちゃいないんだけど,もういいや,と。
 話が大げさになるんだけど,“一生もの”なんて幻想じゃないか。家であれ家具であれ。
 再度,数万円の万年筆を買ったとしても,さて10年使えるかどうか。人間って飽きる動物だから。Preppyだから飽きて,高級万年筆なら飽きない,というものでもないだろう。

● それにしても,Preppy,どうしたんだ?


(追記)

 調子が悪かったのは1日だけで,翌日には元に戻っていた。もう良くなっている。何だったんだろうな。

2014年9月22日月曜日

2014.09.22 来年の手帳を買った

● もう決まっている。来年も能率手帳だ。BindexのN0.011(バイブルサイズ)。21日に宇都宮の上野文具で買いました。950円。

● なぜ,これを使い続けるか。
 理由の一つめ。スケジュール欄がウィークリーだけであること。綴じ手帳の多くはマンスリーとウィークリーの両方がある。その方が便利だと感じる人も多いだろうし,スケジュールはマンスリーでまかなって,ウィークリーは独自の使い方をしているという人も多いかもしれない。
 でも,ぼくはどっちかでいい。二つあると,どちらかを持てあましてしまう。

● 手帳はスケジュール帳というよりは,いくつかのログを記録しておくために使っているので,マンスリーより書くスペースの広いウィークリーがいい。
 ちなみに,そのログは何かといえば,今のところは,読んだ本のタイトル,聴いた音楽のタイトル,その日食べたもの,の三つ。
 あとは,その日の行動をザックリと記録しておく。

● 二つめ。メモページがないこと。ぼくはメモ帳は手帳とは別にした方がいいと思っているので,綴じ手帳の多く(ほとんどすべて)にメモページがあるのがうっとうしいと感じる。
 システム手帳だからメモが必要ならいくらでもリフィルを追加することができるんだけど,これはダメ。リングが邪魔をして書きづらいこと夥しい。メモ帳は別冊の方がよい。しかも,綴じノートに限る。

● 三つめ。週間レフトタイプで右ページが無地であること。無地だとスクラップ帳として使うのに都合がいい。要するに貼るわけですね。その場合,罫線はない方がいいんですよね。

● 四つめ。紙質と印刷がいいこと。さすがは老舗の日本能率協会だと思うのはここのところで,紙の色も日付や枠の印刷色も目を疲れさせない絶妙の色づかい。

● 五つめ。Seriaが販売している紙製のバインダーを保存用バインダーとして使うことができる。1年間使うと,このバインダーにぎりぎり収まる厚さになる。
 保存にコストがかからないのがバイブルサイズを使っている理由のひとつ。

● でも,一番大きな理由は,ずっと使っていること。この手帳を前提にした自分の使い方がほぼできあがっていて,それを変えるのが億劫だ。変える必要も感じない。
 こうした固定化はフレキシビリティーを失っているのとイコールかもしれないけれど,フレキシビリティーは手帳以外のところでどうにかしたい。

2014.09.22 Preppy,5本目のカートリッジに突入

● Preppyを買ったのは今年の3月23日。以来,Preppyだけを使ってきたわけではないけれども,9月17日に(たぶん)5本目になるカートリッジをさしこんだ。
 この先,このPreppyで何本のカートリッジを使うことになるだろう。

● 200円のPreppyが10年もつとは思わないけれど,ラフに扱っているけどかなり丈夫。3年くらいはもってくれるんじゃないかと思う。こちらが落としたりなくしたりしなければ。

● Preppyだけを使い続ければ,ぼくの場合,1年間で約13本のカートリッジを消費する計算になる。仮にPreppyが3年もつとすれば,1本のPreppyで39本のカートリッジを消費する。
 200円でPreppyを売れば,1,560円分のカートリッジが売れることになる。売れてほしいぞ。消耗品で儲けないと万年筆メーカーは立ちいかないはずだ。

● ちなみに,インクはブルーブラックを使用。最も売れているのは黒じゃないかと思うんだけど,ぼくはブルーブラックがいい。黒では重すぎすし,青では明るすぎる。
 配合の具合によって,メーカーによって色は異なる。が,細かいことは言わない。それぞれのメーカーのブルーブラックでいい。プラチナならプラチナの普及品でいい。

2014年9月21日日曜日

2014.09.21 文具店の鉛筆売場を覗いてみた

● 文具はスーパーかコンビニか百均で買うものっていうのが,染みついてしまってまして。もちろん,文具売場を見て回ることじたいが好きなんで,文具店に立ち寄ることはあるんだけど,ま,立ち寄るだけってことが多くて。

● 某日,ビッグワンTSUTAYAさくら店の文具売場に行ってみたんですけど。書店と同じで,興味のない棚は素通りすることが多い。
 ぼくの場合だとたとえば画材の棚。スケッチブックや絵の具や描くためのペン。そういうのは目に入ってこない。自分が絵を描かないから。
 封筒や便箋の棚もそう。手紙とか書かないから。

● 今までは鉛筆関連の棚もそうだった。鉛筆なんて使わないからね。
 ところが,今回はちょっと違う。鉛筆を使ってみようと思って,補助軸や鉛筆削りを(百均で)買ったからね。どんなものが売られているのか,丹念に確認しましたよ。
 ちょうど,あれですね,車を買ってから車のカタログをよく見るようになるっていうのと同じ。行動が先で情報は後。

● 補助軸なんかは百均と同じ値段で売られてるんですね。メーカーもひょっとすると同じかもしれない。こういうものはこの値段でしか売れないものですか。キャップもそうだな。
 グリップもあるんですね。鉛筆に装着して握る部分を太くする。なるほど,あると便利なものはちゃんとあるんだな。

● 手でハンドルを回す式の鉛筆削りも400円からある。やっぱり,鉛筆の主要ユーザーは小中学生なんでしょうねぇ。彼らがこづかいで買えるものじゃないとね。
 Hi-uniの値段は大昔から変わっていないんですね。っていうことは,ぼくが子どもの頃には高嶺の花だったHi-uniも今は常用鉛筆になっているんでしょうね。特別なものではなくなっているんだろうな。

● ファーバーカステルの「パーフェクトペンシル 伯爵コレクション」のような,好事家向けのものももちろんあっていいんだけど,鉛筆は人に見せびらかすものじゃないからな。気楽に使えるものであるところに真骨頂がある。
 ちなみに,好事家とは次のように定義されるべきだとぼくは考えている。すなわち,好事家とは脳の一部に欠損がある人のことである。
 で,たいていの人は,何かでは好事家なんだよね。脳にまったく欠損のないやつは,つまらないやつだ。

2014年9月20日土曜日

2014.09.20 やっぱり鉛筆,使ってみようか

● ところが。県北の小都市のダイソーで買ってきましたよ。鉛筆の補助軸と鉛筆削り。
 鉛筆削りを買うのは,ひょっとすると中学生のとき以来か。何かの景品でもらった卓上型のやつがあったけど,自分で買うのはね。
 「けずりじょ~ず」という商品なんですけどね。どの程度に使えるものなのか。たぶん,けっこう使えるんだと思うんですけどね。

● 補助軸は2本。プラスチック製のやつと真鍮製のやつ。プラスチックの方はキャップまで付いている。これは嬉しいぞ。
 使い勝手も,ぼく的にはプラスチックに軍配。あまりきつく締めると破損するよと書いてある。固定されればいいので,必要以上に締める人は,まぁ,そんなにいないだろう。

● 会社の片隅に半ば捨てられていたチビた鉛筆を装着して,とにかく反故紙に落書きしてみた。
 おぉ,何年ぶりの鉛筆だろう。鉛筆の難点は軸が細すぎること。補助軸を付けるとちょうど良い太さになる。格段に書きやすくなると思えた。
 ヘビーに使う人は最初から補助軸必須じゃないですか。鉛筆が長いと補助軸は付けられないから,最初からカッターで半分に切って使う人もいるでしょうね。

● 落ちていた鉛筆は三菱の9800が多かった。あと,トンボの8900。どうせならHi-uniとかMONO100が落ちててくれればと思わなくもない。なんだけど,普通の筆記なら普及品の9800で充分でしょ。
 ただ,HBではぼくには堅すぎるので,B以上のやつを拾ってきた。
 問題は使う局面をどうやって作るかだな。

● 補助軸にしても鉛筆削りにしても,百円ショップで買えちゃうんだからね。コンビニエンスストアっていうのは,コンビニよりも百円ショップを指す言葉かもね。

● 補助軸にも高級感あふれる製品がありますよね。ドイツ製の。上着のポケットにさせるようになっていて。
 誰かが途中まで使った鉛筆を,もったいないから最後まで使おうというしみったれた発想だから,そうした高級な補助軸を使うのは最初からあり得ない。百均製品がふさわしい。

2014年9月19日金曜日

2014.09.19 古い鉛筆を集めてみたけれど

● 会社の資料室(?)の片隅に,途中まで使った筆記具がまとめて置かれている。ボールペンやサインペンなどなど。
 まだ使えるから捨てるには抵抗があったんだろうけど,いったん使い始めたものを途中でやめてそのままにしておくと,劣化が速まるだけだろう。無理してでも最後まで使えよ。

● が,絶対(ではないかもしれないけど)に劣化しないのが鉛筆。その鉛筆も途中まで使ったのがけっこうな数あるんですよ。当然,長さはマチマチ。
 誰かが途中まで使った鉛筆を自分が使うのは,少々の抵抗ありといえども,モッタイナイから自分が使おうか,と。せっかく鉛筆に生まれてきたんだから,鉛筆として生を全うさせてあげないのは可哀想だなと思うしね。
 だいぶチビてるのもあったので,鉛筆削りのほかに補助軸も買おうか。そんなもの,百円ショップでいくらでも売っているし。

● と思ったんだけど。
 ユニホルダーもあるし,2Bの芯を入れたプレスマンも2本あるんだよなぁ。どちらもほとんど(あるいは,まったく)使っていない。
 鉛筆を使う局面があまりない。もし,使うとすれば,使う局面を作ることから始めないといけない。鉛筆に合わせて筆記シーンを作るっていうのは,本末転倒でしょうね。

● 要は鉛筆を使ってみたいんですね。鉛筆へのノスタルジーのようなものがある。子どもの頃に使っていた筆記具だから。
 その当時は,早く鉛筆を卒業して,シャープペンとか万年筆を使いたいと思っていたものだけど,今の歳になると鉛筆に戻りたい願望がある。
 木と墨芯の匂い。昔と変わらぬ六角形の形と長さ。

● というような淡いノスタルジーゆえに,鉛筆を使ってみたかった。誰かが使ったものでもかまわない。
 でも,ま,やめておこうか。

2014年9月18日木曜日

2014.09.18 書店に来年の手帳が並んだ

● 大手の高橋書店と日本能率協会の製品がどっと。まだ9月なのに。
 手帳を変えるつもりはないんですけどね。だから見るだけなんだけど,けっこう長い時間をかけて売場に滞留しちゃう。書店にとっちゃ迷惑な客だな。いや,通行人だな。

● 手帳とメモを分けることは絶対なんで,ぼくの理想とする手帳は,マンスリーでもウィークリーでもいいから,メモページがないこと。
 サイズが定型であること。A6とかA5とか。大きくても小さくてもいいんだけど,独自のサイズは困る。なぜかというと,市販のカバーを使いたいから。同じサイズのノートを別に買って,一緒にカバーに入れて使う。

● 高橋手帳にもNOLTYにも,良さそうだなと思うのはある。これにノートまで挟んではキツキツかもしれないから,本体をはずしてほぼ日手帳のカバーに移して・・・・・・
 と,まぁ,色々と考えたりはするんですよ。

● それと毎年思うのが,手帳はやめちゃおうかってこと。Googleカレンダーにするかな,と。
 要するに,スケジュールをたくさん抱えているわけじゃないから,スマホから入力してもそんなに手間じゃないと思うんで。

● が,思うだけで実行には至らない。手帳はアナログで残しておきたいという気持ちが,まだ勝っている。

2014年9月17日水曜日

2014.09.17 ダイスキンユーザーも女性が多いに違いない

● 宇都宮駅前のダイソー,黒のA6ダイスキンはまだけっこう残っている。売れちゃったんで再入荷したのか,まだ売れずに残っているのか。たぶん,後者だと思う。
 都会は知らず,地方ではダイスキン,そんなに動いてないですね。

● 黒ダイスキンが入る前にいくつかあった赤・黄・橙はなくなっているんで,むしろ,黒以外の方が売れたりするのかと思ったりね。
 B6も入荷されてたんだけど,こちらは黒は1冊もなくて,ぜんぶ赤・黄・橙。黒のB6ダイスキンは中紙60枚なのに対して,こちらは72枚の従来型。

● 売る側に抜かりがあるとは思えないので,やっぱり黒より赤・黄・橙の方が売れているんでしょうねぇ。
 購買者が男性より女性が多いのだろうな。それも,おそらく圧倒的に多いのではないかなぁ。

● ダイスキン以外にも,「A6無印ノート」というのがあってね。リング式で中紙は無地100枚。B5もある(同じく100枚)。テイストもまぁ無印良品ですよね。
 ふぅぅむ。問題なく快適に使える感じ。ぼくはダイソーではダイスキンオンリーで,それ以外のノートは買わないんだけど。

● ノートにもぼくらが気づかない技術の結晶がそちこちに込められているんだろうけど,形態はもう出揃っている。使用に耐えない品質のノートなど日本にはない。
 百均で売っているのも,書けりゃいいという水準ははるかに凌駕している。競争は激甚だ。

2014年9月15日月曜日

2014.09.15 手帳を持たない女子社員

● 昔は,手帳を持ってる女子社員は珍しかったような気がする。ぼくが気づかなかっただけかもしれないけど。
 今は半分の女子社員は手帳を持っている。ざっと見たところの印象ですけどね。スマホはたいてい持っているから,デジタルでやっている人もいるかもしれない。

● でも,手帳を持たない女子社員って,今でもいる。どうやって予定や約束事を憶えているんだろう。
 なので,その中の二人に訊ねてみた。君,手帳を持ってないようだけど,大丈夫なの?

● 以下,彼女の回答。
 困らないよ,ぜんぜん。だって予定ないもん。**でしょ,**科の病院でしょ,そんなもんだもん。今,病院って予約するとメールが来るでしょ。忘れることなんかないよ。

● もうひとりの彼女の回答。
 うーん。面倒なんですよねぇ,書くのが。仕事の予定は会社のパソコンに入れておきますから,それでいいんですけど。
 プライベートですかぁ,頭の中ですね。カレンダーに書いておくこともしてませんね。ウチのカレンダー,5月のままですし。
 それで困らないかって? 失敗したこともありますよ,えへへ。

● いや,実際,スケジュール管理しかしないんだったら手帳は要らないかも。
 プライベートの予定がないのはぼくもまったく同様で,脳内メモリでたぶん廻していけると思う。

2014年9月14日日曜日

2014.09.14 Preppyはいいぞ

● ぼく,けっこう筆圧をかけて字を書いている。昔から。それが習い性になっていて,筆圧がどうとかって忘れているけど。
 Preppyも同じようにして使っていた。使い始めた頃のPreppyはインクの出が悪かったので,押しつけるようにして書くこともあった。

● でも,使い続けるうちに,スムーズになった。試しに筆圧をかけないで書いてみても,おおおっと思うほどスラスラと書けるようにまでなった。
 これからはあれだな。できるだけ意識して筆圧をかけないで書くように心がけたいかな。

● 適度な筆圧ってあるでしょ。筆記具にとってではなく,自分にとっての。
 それをそのまま受けとめてくれる筆記具がいい筆記具。Preppyはそれに該当する。

● でね,しみじみとPreppyっていいなぁと思ってね。これで200円だぞ。

2014年9月13日土曜日

2014.09.13 木村衣有子 『わたしの文房具』

書名 わたしの文房具
著者 木村衣有子
発行所 KKベストセラーズ
発行年月日 2006.10.05
価格(税別) 1,320円

● 巻末に“参考文献”が11冊ほど掲載されている。そのうちの3冊はぼくも読んでいる。その1冊が串田孫一『文房具56話』。だいぶ昔のことだ。

● 本書は,その串田さんの本とテイストが似ている。お気に入りの文房具について語るとか,特定の文房具についてのこだわりを開陳するとか,自分ならではの使い方を紹介するとか,そういったものではない。
 文房具を素材にしたエッセイ集。全編がそうではないけれども,メインはそこにある。

● ぼくもできればこういうものを書いてみたい。が,とうてい無理だろう。
 自分が使っているモノや道具にていねいに向き合うことができていないといけないから。安物を使っているのがいけないのではない。おざなりに使っているのがいけない。
 “ていねいに” “きちんと” といったあたりをクリアしていないと,なかなかこうした文章は書けなさそうだ。

2014年9月12日金曜日

2014.09.12 デスクペンの使いやすさ

● つい最近までモレスキンを使っていて。Preppyで書くと裏写りがした。もっと線の細い万年筆なら行けるんじゃないかと思って,プラチナのデスクペンで書いてみたことがあった。
 結局,モレスキンではうまくいかなかったんだけど,デスクペンってけっこう使いやすいと思った。

● 万年筆はあれこれ試したわけではないので,最も細い線で書けるのがどれなのかわからないんだけど,デスクペンですか,極細の筆頭は。
 ためしに,ダイスキンにあわせてみたら,じつにどうも具合がいい。B罫に日本語を書いていくんだったら,これくらい細い方がいいですねぇ。

● 値段も700円。ただし,長いので持ち運びに難があるかも。あと,持つところもスベスベのプラスチックなので,長く書いていると,指先の汗で滑りやすくなる。このあたりをどう考えるかだ。
 書き味と漢字の書きやすさはかなりいい。ぼくは,たぶん小さめの文字を書いているので,なおさらそう思うのかもしれないけど。

2014年9月11日木曜日

2014.09.11 一流品って何なのだろう 2

● 品質や機能性を追求していけば,自ずと一流になるんだとすると,シグノやジェットストリームやハイテックCやフリクションは立派な一流品だと思う。
 スーパーで普通に売られていて,蛇口をひねれば出てくる水道水のように安価だから,有難味がないだけで。

● 目下のところ,ぼく的一流品の要件は,機能性において欠けるところが1ミリもないこと。これだけだ。要するに品質のみ。それ以外の,遊び心だの物語性だのっていうのは,およそどうでもいいこと。
 その観点からすると,Preppyはまぎれもない一流品だけれども,ぼくが使った範囲でいうとモンブランやシェーファーは一流とは認めがたい。昔,モンブランの細身の万年筆を買って使ってみたことがあった。すぐにインク漏れ。ユーザーの指を汚すような製品が何で一流なんだ。
 たまたま不良品を掴んでしまったのかもしれないけれども,メーカーの品質管理に疑問を呈したくなる。

● 品質と機能を十全に備えて,なおかつそれ以外の何かを持っていることが,一流の要件だと仮にすると,故意に付加した「何か」は品質・機能を阻害する効果を持ってしまうことが多いのではないか。
 故意ではなく,品質と機能を突き詰めた先に,自ずと滲みでる「何か」があれば,すなわち一流ということになるのかもしれない。
 その場合,その一流品のたたずまいは禁欲的なものになるはずだ。抑制的に映るだろう。
 結局のところ,一流品って幻想なんじゃないかと思うこともある。

2014年9月10日水曜日

2014.09.10 一流品って何なのだろう

● 燃費が良くて故障が少ない車がいいんだったら国産。でも,乗ってて楽しくないんだよ,楽しいのはイタリアかドイツの車だね。
 なんて言われることがある。ぼくは車にはあんまり興味がないんで,国産のコンパクトカーを運転している。今はトヨタのラクティス。運転の楽しさというのがそもそもピンと来ないクチだ。

● 同じことが文具にも言えるのか。品質だけでいいなら国産だけど,それ以外の楽しさを求めるんだったら,外国製品にも目を向けた方がいいよ。
 そんなことが言われてたりするんだろうか。

● ぼくはどうも志が低いというか,細部をつめないタイプというか,ナァナァで妥協しちゃうというか,楽しさとか面白さとかを追求していく根気がない。
 だからなんだろうか,ダイスキンとかPreppyで満足しちゃってて,さらにもっといいモノはないのかっていう方向に行かない。

● 筆記具でも一流と認められているメーカーがある。たとえばモンブラン。たとえばペリカン。
 これらが一流とされるのは,どういう理由によるのだろう。一流ってどういうものを指すんだろう
 価格? 素材? 書き味? 装飾性? 希少性? 耐久性? 物語がある? 手作りの過程があること?
 モンブランの149が一流で,Preppyが一流ではないとすれば,それはなんでなんだ? 誰か教えてくれないだろうか。
 物語があるっていうのは,そもそもがわかったようなわからないような。つまり,わからないってことなんだけどね。

● でも,まぁ,品質以外の楽しさってあたりが関わってくるんだろうなとは思うんですよね。それを体現していることが,一流品のひとつの要件になるのだろう。
 とすると,一流品ってユーザーを選ぶはずだよね。大衆性とはトレードオフの関係に立つ。ぼくは選ばれない方の大衆のひとり。それでいいや。

2014年9月9日火曜日

2014.09.09 ほぼ日手帳2015-「LIFE is...」展

● 7日のこと。ほぼ日の「LIFE is...」展に行ってきた。場所は渋谷ロフト。
 午後1時半から“久米宏さんと糸井重里が「LIFE is...」をテーマに語り合うスペシャルトークイベントを開催する”というので,主にはこれを聴きに行ったというわけでした。

● しかし,まずは1階で開催されている「LIFE is...」展。自分の「LIFE」とは何かってことですか。それについて何人かの人たちの回答をパネルにしてある。
 松浦弥太郎さんは「カンサツ」と答えていた。佐藤卓さんは「サーフィン」だ,と。

● ほぼ日手帳の現物ももちろん販売している。実際にカバーが装着された状態で手に取ってみるのは大事なことですね。本体だけ見てもダメ。カバーなしで使うつもりならいいけど。
 でね,何ともいえない魅力をまとってるんですよねぇ,これ。ぼくだったら一番安いナイロンカバーのネイビーにするかな。手帳は第一に実用品だからね。高級感を演出しても仕方がないと思ってるんで。

● でも,去年,岡本太郎の「建設」をあしらったカバーを買っている。ノートカバーにしようと思って。だから,ほぼ日手帳を使うつもりなら,本体だけ買えば大丈夫だ。
 しかし,やはり使わないことにする。手帳は来年も能率手帳(Bindex)で行く。メモ帳は別に持つ。この組合せを変えないことにする。

● ほぼ日の書籍も販売されていた。「公式ガイドブック」はすでに購入して読んでいる。糸井さんがほぼ日に書いた文章を編んだ本が4冊あった(『ボールのようなことば。』『ぽてんしゃる。』『羊どろぼう。』『夜は,待っている。』)。
 宇都宮の本屋で置いてあるところはないんじゃないかと思う。ので,全部まとめてお買いあげ。

● さて,久米-糸井のトークショー。こちらはロフト6階。昨年は松浦弥太郎さん,西田善太さんだった。これが面白かったので,今回も。
 トークショーの中身は,後日,ほぼ日にそのまま掲載される。それを読めばいいんだけども,ライヴは要するに情報量が違う。文字だけを読んで代替できるものではないからね。
 久米さんというと,歌謡ベストテンとニュースステーションを少し見た程度。当然だけど,生で見るのとテレビを通すのでは印象が違ってくる。嫌われない人でしょうね。律儀な人だと思った。

● 「LIFE is...」の...にあてた言葉は“道”。道なりにやってきたってこと。このあたりの話が面白かった。面白かったのみならず,共感しますね。ぼくも...には「ナリユキ」と入れたいから。
 今回は,ぼくよりも年上と思われる御仁が何人かいた。会場で最年長ではなかったと思うぞ。

● この日はかなりの雨。JR烏山線は運休になり,代行バス輸送を行っていた。この雨じゃ出かけなくてもいいかなと思ったりもしたんだけど,結局出かけた。
 背中を押したのは,今日行かないと“青春18きっぷ”が1回分あまっちゃうぞっていう,かなり下世話な理由。
 でも下世話だろうと何だろうと,行った者勝ちだった。下世話も味方につけないとね。

2014年9月8日月曜日

2014.09.08 来年の手帳が出てますね

● 上野駅構内のANGERSを覗いてみたら,来年の手帳がいくつか並んでた。
 今のところ,最小がA6で,B6,A5といった大型の手帳しかなかった。メモ帳が別冊になっているのもあってね。これだったら使えるかなと思ったりする。A6やA5だったら,使い切っても補充が簡単だ。スーパーやコンビニで売っているのを買って使えばいいんだから。

 いずれの手帳のメモ帳も方眼だったのが印象的。方眼が流行りなんですかね。
 判型が大きめの手帳が並んでいる中で,ほぼ日手帳のWEEKSとモレスキンが例外。

● ミドリのトラベラーズノートの現物を初めて見た。いや,何度か見ているんだけど,これがトラベラーズノートだと知らないでいた。
 ざっくりした革のカバー。なるほど,この風合いを好む人はけっこういそうだ。

● ロディア専用のカバーもあるんですなぁ。いろいろ無知で申しわけない。
 ロディアならもともとジョッターは要らないけれども,このカバーを装着すれば,使用済みの用紙も保存しておける。出先で使うには必須のアイテムなんですかね。

● ただし,以上のいずれも,ぼくは使わない。ダイスキンで充分なんで。
 なので,ANGERSからすると,ぼくは顧客予備軍ではなく,たんなる通行人に過ぎない。あんまりお邪魔しちゃいけないな。

2014年9月7日日曜日

2014.09.07 『仕事がはかどる文具術』

編者 坂巻正伸
発行所 日経BP社
発行年月日 2012.08.01
価格(税別) 838円

● 日経BPムックの1冊。読みごたえのあるムック。
 佐藤卓さんのインタビュー記事から。
 道具選びとは,自分が惚れるかどうかが,実は使い心地より前にあると思うんです。なぜなら人間には応用力があるから。(中略)道具でも人でも,好きという気持ちが勝れば,気に入ったものに自分を合わせようと本能的に動く。(p58)
● 石渡美奈さんの発言から。
 万年筆は何かと手間がかかるもので,使わないとインクが出なくなるし,磨かないと色あせてくる。仕事に追われて私が余裕を失うと,万年筆の状態も悪くなる・・・。(p64)
● そうかぁ。そうだとすると,ぼくは万年筆は使えないな。っていうか,万年筆に使ってもらえないな。手間がかかるのは敬遠したい方だから。ペットとかもダメだし。
 ぼくは200円のPreppyを愛用しているんだけど,Preppyは石渡さんのいう万年筆の定義には該当しないでしょうね。手間がかからないからね。
 で,なぜ自分がPreppyがいいと思っているのかわかった気がした。安いからだけじゃない。面倒くさくないからだ。

● しかし,と思う。もし万年筆が「何かと手間がかかるもの」であり続けるなら,万年筆は好事家のものにとどまるだろう。その方が万年筆にとっては幸せかもしれない。
 が,販路拡大を望むなら,値段は高いままでもあっても,ユーザーに手間をかけさせない方向に舵を切るしかないのではないか。それをひと言でいえば,Preppy化ということになる。「使わないとインクが出なくなる」ということのないような工夫を施す方向である。

● こんなのもある。
 次の行動に思い当たる節はないだろうか。 ①ここ数年,文具の入手先はコンビニか会社の庶務。 ②ノベルティのボールペンをもらうとうれしい。 ③気がつくと,同じようなペンが何本も鞄に入っている。 ④ペンなどをすぐなくすけど,ぜんぜんショックじゃない。 1つでも当てはまれば要注意。どれだけ仕事ができても,“見た目”で評価を下げるリスクがあるからだ。
 ぼくは①に該当する。コンビニではなくて百円ショップだけど。
 でね,若い頃はこういう話に納得したと思う。一も二もなく折伏されていたんじゃないかな。今はケッとしか思わない。そんなことで下がる評価なら最初から要らないよ。大事なところは任せられないぞと言われれば,べつに任せてもらわなくてもいいわって感じ。

● 使い方の工夫で面白かったのは,清水昭洋さんの「A5のカードケースをホワイトボード型ToDoリストに」。100円ショップで売っているA5サイズのクリアカードケースにルーズリーフを入れ,ケースのうえからホワイトボード用マーカーでToDoを書く,というもの。
 ホワイトボードじたい,100円ショップで買えるじゃないかと言ったって,清水さんは外で仕事をすることが多いので,ホワイトボードを持ち歩くのはかさばって不可なんでしょうね。

● 立てておけるペンケースを使っている人が複数いたのも印象的。ペンケースは立たせなくてもいいんじゃないかと思ってたんだけど,それはぼくが室内で仕事をしているから。
 外回りが多い人にとっては,これはポイントなんだね。なるほどなと思った。

2014.09.07 次は5㎜方眼のセリスキンを使ってみよう

● “ダイスキン+Preppy”の300円システム,絶好調。ダイスキンのちょっとざらつきがある紙にPreppyで書いていくのは,何とも快感。
 売るほどダイスキンの在庫を抱えているので,がんがん使っていけばいいんですけど。

● でも,次はセリスキンにしてみようと思っています(筆記具はPreppyを維持)。A罫のセリスキンは一度使ったことがあるんだけど,方眼セリスキンも2冊ばかり買ってあるので,それを使ってみましょうかね,と。
 今までのところは横罫しか使ってこなかった。昨年6月にノート(メモ帳)を使いだしてからは,ずっと横罫。文字しか書かないから,普通の横罫が一番都合がいい。

● 若い頃は無地のB5ルーズリーフを好んで使っていたことがあるんですけどね。無地に黒の万年筆で書く。何でかっていったら,コピーを取るときに(滅多にないんだけど)都合がいいから。
 昔のコピー機って,青なんかだとよく出なかったりしたじゃないですか。罫線があるとコピーしたときにちょっと汚めに写ることもありましたね。で,無地に黒。

● 喰わず嫌いはいけない。横罫以外も試してみないとな。
 試した結果,方眼がいいわとなってしまったら,ダイスキンの在庫をどうしようかっていう心配があるんですけどね。

● その方眼セリスキンなんだけど,左右ページの方眼の線がずれてますよね。はっきりあるいは微妙に,ずれている。全ページの半分くらいがずれているかな。仕方がないんだと思いますけどね(もう1冊の方はもっとずっと少ない。個品によってバラつきがあるね)。
 なので,見開き2ページを1枚の方眼紙として使うのは少々厳しいと思う。が,イラストや図形は描かないからね,ぼくの場合。このところが問題になることはまずないと思うんですよ。

● 方眼ならセリスキンの一択かと思いきや,コクヨの測量野帳がある。これも試してみたいもののひとつ。中紙が40枚で背がないことが不満っちゃ不満。想定される使用の場を考えれば,その方がいいんだと思うんですけど,ぼくは主に室内で使うもんだからね。
 でも,そんな些事はどうでもいいな。“NOTE&DIARY StyleBook vol.5”で紹介されている成蹊大学の塩澤一洋さんは,測量野帳を縦に使っている。こんなふうに道具を自分にひきつけて使うのってかっこいいなぁ。

2014年9月6日土曜日

2014.09.06 『今,欲しい! 使える文具』

編者 駒見宗唯直
発行所 成美堂出版
発行年月日 2013.04.15
価格(税別) 850円

● 足澤公彦さんがモンブラン149について書いているエッセイが面白かった。149を愛用している多くの作家の中から,北方謙三と伊集院静について書いている。
 「私が愛用するモンブラン149は私をあえて選んで訪ねてきてくれたのだと信じたい。名品を持つにふさわしい自分でありたいと思う」(p63)。
 149ではないけれど,ぼくも若いときにモンブランを買ったことがあった。が,すぐさまインク漏れを起こしてくれて,まもなく使わなくなった。あれはモンブランが,おまえなんかに使われたくないぞと,己の意思を表示したものだったのか。
 まぁ,そう思えば思えなくもないねぇ。

● “モレスキンvsロディア徹底分析”という18ページにわたる記事がある。モレスキンは,最近,1冊だけ使ったことがある。その印象はあまり芳しいものではない。モレスキンのクオリティーは大衆品レベルだと思っている。
 けれども,この記事によれば,「長い歴史とこだわりの作りで知られるノートブック界の雄」であり,「熱狂的な愛用者がい」て,「世界中で」「時代を超えて愛用されている」。
 広告連動記事にイチャモンをつけるつもりはないけれども,仮にそうだとすると,自分のことは棚にあげるどころか,宇宙に放り投げたうえで言うんだけれども,・・・・・・世界はアホで満ちている。

2014年9月4日木曜日

2014.09.04 『文房具スタイル』

発売所 ワールドフォトプレス
発行年月日 2006.12.05
価格(税別) 1,524円

● 525,000円のキーボードが紹介されている。輪島漆塗りのキートップ。もちろん,文字は刻印されていないから,タッチタイプができる人じゃないと使えない。今どきは,たいていの人がタッチタイプはできるんだと思いますけど。
 でも,このキーボード,まだあるんだろうか。

● 「手帳やノートといった文房具は長らく貴族階級のものであり,広く一般に活用されるようになるのは民主化の機運が高まる18世紀以降のヨーロッパでのことだった」(p102)らしい。
 そうだったのか,元々は貴族のものだったのを,ぼくらは使っているのか。って,そりゃそうだよねぇ。それ以前のヨーロッパじゃ,大衆のほとんどは読み書きができなかったろうからね。文字を操れることじたいが,貴族的なるものだった。

● 文具は知の生産のための道具だ。ノートと筆記具は直接そのために使われる。それ以外のすべての文具も,それを後方から支援するためにある。
 文具の魅力ってここに由来するんでしょうね。知の生産のための道具だっていうところ。鉛筆1本にも高貴さのようなものが宿っているかに思われるんだけど,それは知を生むための道具だからなんでしょうね。
 知の中身は問わない。落書きでも雑記でも知の生産(あるいは知の発露)に違いない。読み書きができなければ,落書きもできないわけだ。落書きができるようになる,それだけでも文字を習う価値はあるものだろう。

● 「自分の手で書くのがどんなに楽しいかを知っている人は,素敵な暮らしをしている人だという。でも現実はどっぷりパソコン漬け。自分で書く機会はどんどん減っている。ゆえに,自分で書く楽しさも減っているというわけ」(p107)というのは,業界代表的な言い方だけれども,たしかにそういうことってあるんだよなぁ。
 効率とか生産性とかというのとは無縁の世界で,書くことを楽しむ時間は持っていたいと思いますねぇ。

● 巻末の広告がウィルコムのW-ZERO3。懐かしかった。これ,けっこう欲しかったな。Windows Mobileを搭載したPHP。機能てんこ盛りのシャープ製端末。
 「うれしいのは,パソコンと同じQWERTY配列のスライド式キーボードを搭載していることだ」なんて書いてある。そうだった,そうだった。超小型のパソコンじゃん,しかもテレビも見られるんだ,とか思ってましたね。
 わずか8年前ですよ。今や,このタイプのガジェットは影も形もなくなった。iPhoneとAndroidが席巻し,キーボードが付いているのはひとつもない。BlackBerryも日本からは撤退したし。ユーザーはタッチパネルでの指先入力を選択したということだね。

2014.09.04 ダイスキンでいきなり12ページ

● “ダイスキン+Preppy”に戻って,初日にいきなり12ページほど書きなぐった。もちろん,つまらないこと,どうでもいいことしか書いてないんですが。
 ホームに戻ってきたなぁという感じ,ありますねぇ。書いてて楽しいもん。Preppyのおかげだと思いますね。筆記具がしっくりくるということ。
 で,Preppyをきちんと受けとめて,裏に抜かしたり写したりしないダイスキンの安心感。

● とにかく気安く書いていけるのがいい。100円ノートと200円万年筆なんだから,道具に気を使うことがない。どんなふうにも書けちゃう。この組合せで実用性に欠けることはない。
 ダイスキンは罫線が濃すぎるという意見もあるようだけど,罫線に添って日本語を書くということ以外をぼくはやらない。まったくもって,何の不都合もない。

● 実用性以外の要素を備えた文具がむしろ主流になっているように思う。ファッション性とか遊び心とかを標榜している文具が多いようだ。ファンシーだったり,カラフルだったり,可愛らしかったり,奇抜だったり,豪華だったり。
 その潮流がメインストリーム。全然,オッケーだ。ある種のムダではあるんだけど,それを言いだしたら,学問や芸術やスポーツなんかはムダの典型だ。ムダを楽しめるのは素晴らしいことだ。

● が,文具に関しては,いい歳こいたオッサンとしては,求めるのは実用性のみ。あと,安価であること。実用性と安価が両立していれば,それで充分だ。
 で,何だかんだいっても,昔に比べれば,両者の両立が広く見られるようになっていると,ぼくは思う。

2014年9月3日水曜日

2014.09.03 『STATIONERY magazine no.005 今すぐ欲しい文房具』

編者 清水茂樹
発行所 枻出版社
発行年月日 2009.05.20
価格(税別) 1,300円

● マルマンの石川悟司さんの次の発言には,心から納得。
 書く行為に潜む心地良さには,頭を整理したり発想を豊かにする成分が確実に隠れていますよね(p44)
● 三菱鉛筆のユニ。「そのままペンケース代わりに使うことができるユニのダース箱は子ども達の憧れ」。ぼく,これ,持ってますよ。ハイユニの方ですけど。
 手に入れたのは社会人になってから。鉛筆が欲しかったんじゃなくて,プラスチック製のケースが欲しかった。30歳を過ぎても使ってたかな。今も捨てられなくて持っている。
 子どもの頃は,とてもじゃないけど手が出なかったね。親に買ってくれなんて間違っても言えなかった。

● 絶対に使わないだろうと思いながら,気になるアイテムのひとつがジョッター。使わないと思うんですよ。カードにメモをとることなんてないもん。
 たくさん書くときは,次々に差し替えなくちゃいけないから,けっこう不便っぽいし。カード型のポストイットの方が工夫しだいで便利に使えるのじゃないか。
 でも,ジョッターにメモしているシーンが想起させる重厚感というか,インテレクチュアルな感じというか,イギリス紳士的なイメージというか,そういうものを勝手にこしらえて,それに惹かれているんだと思う。
 そういうものって,文具にはかなりあるね。

2014.09.03 300円システムに復帰

● “ダイスキン+Preppy”の300円システムに復帰。横浜で買った黒いA6ダイスキンを使ってみることにした。これでガシガシ行くぞ。
 ポメラなどデジタルでメモする方に惹かれることがあるんだけど,それも300円システムを使用している間は減るかもしれない。

● モレスキンはページ全体に罫線が引かれているのに対して,ダイスキンは上下・左右に余白がある。罫線幅もダイスキンの方がやや広い。
 シグノ(0.38㎜)よりPreppyの方が線が太い。したがって文字も大きめになる。
 なので,1ページに書ける文字数はダイスキンの方が少なくなる。だいたいモレスキンの3分の2といったところか。もちろん,たいした問題ではない。

● Preppyの調子もいい。2カ月以上まったく使っていなかったのに,何の問題もなく2カ月前の状態で使えた。メーカーが細かい工夫を施してる。
 Preppyは(ゲルボールペンに比べて)滑りが少ないので,ぼくの下手くそな文字でも少しだけ見映えがする。

● モレスキンにPreppyで書くと,ところどころ裏写りが発生した。特に句読点を打つと裏に写った。あらためてダイスキンを使ってみると,その裏写りがまったくないわけではないことがわかる。けれども,モレスキンに比べると写りが薄い。
 これなら安んじてPreppyを使う気になる。

2014年9月2日火曜日

2014.09.02 『愛しの文房具 no.2 ステーショナリー大好き』

編者 清水茂樹
発行所 枻出版社
発行年月日 2012.06.30
価格(税別) 1,300円

● 巻頭に登場するのはお笑いタレントのだいたひかるさん。最近見かけなくなった。ぼくがテレビを見なくなったからか。
 大の文具好きらしい。「図書館が近いことで住まいを決めるほどの読書家」でもあるらしい。お笑いタレントにはそういう人が多いようですね。ピース又吉とか爆笑太田とか。
 そうでないとつとまらない職業か。

● いろんな文具が紹介されている中で,こんなのもあるのかと思ったのが,世界地図のスタンプ。これ,ちょっと欲しいかも。
 ただ,使うあてはない。遊びに使う。っていうか,使うことが遊び。

● 今の文具って,実用品じゃないんだなという印象。もちろん実用にもなるんだけど,それだけにはとどまらない。実用以外の付加価値の勝負になっているんだなぁ。
 遊びを取り入れている。その結果,実用性を多少阻害することがあっても,遊びを優先するという商品が多いようだね。

● だから,ないと困るものではない。豊かな今の世相を最も典型的に体現しているのが文具かもしれないね。

2014.09.02 『愛しの文房具 no.3 欲しいのは,こころ潤すステーショナリー』

編者 清水茂樹
発行所 枻出版社
発行年月日 2013.06.10
価格(税別) 1,300円

● 面白いなと思ったのは,万年カレンダーのスタンプ。しかし。使うことはないだろうな。
 使うことがないから買わないという人と,それでも面白そうだから買ってみるという人と,二派に別れるのだろうな。

● このムックシリーズは女性を読者に想定したもの。インタビュー記事に登場するのも女性が多い。その人たちの発言をいくつか転載。
 ただ消費されていくものではなく,使いこむことで価値が増していくものに魅力を感じます。革,木,真鍮など,使い続けることで深い色合いとなり,使った時間の長さだけ思いも残っていくような,そんなものに囲まれていたいんです(p111 中井明香さん)
 文房具はまさに仕事道具。いつも携帯して使っているものなので,綺麗なものでないと持っていたくないんです。(p113 村田奈緖子さん)
 ゴミが混ざってムラがあるような紙が大好き。(p121 小倉みどりさん)
 使いこむことで価値が増していくものかぁ。なるほどなぁ。そういうもの,ぼくの手元にはないかなぁ。ていねいな暮らしをしている人に許される特権だろうな。ぼくは革の手入れも億劫がっちゃう方だからな。

2014.09.02 モレスキンを使い終えた

● モレスキンを使い終えた。使い始めたのは6月28日だったから,2ヶ月ちょっと。シグノとのコンビ。
 ある程度使っていると,自分の分身になってくる。自分の埒のない愚痴も黙って聞いてくれるし,とりとめのないお喋りにもつきあってくれるわけだから。

● ただ,自分の分身になってくれるのは,どんなノートでも同じだ。ダイスキンもそうだ。ノートの問題じゃなく,自分の使い方の問題。

● 使ってみてわかったのは,モレスキン・クオリティーはごく普通の大衆品レベルだということ。これで1,700円というのは,モレスキン社なのか中間流通業者なのかは知らないけれども,少々ボッタクリが過ぎる。
 アマゾンで300円台で販売されたことがあったらしいのだが,そのくらいがおそらく妥当な価格ではないか。

● 日本は目の肥えた消費者が待ちかまえる,世界で一番厳しい市場ではなかったのか。
 なのに,この製品がこの価格で受け入れられているとは不思議なことだ。

● 実地に体験して,たいしたことないとわかったのは収穫だ。使っておかないと,モレスキン礼讃記事を読んで,そんなにいいものなのかとあらぬ空想をして,不毛な時間を過ごすことになったかもしれないから。

● モレスキンを使うことは,この先,二度とないと思うけれども,良くも悪くも有名なブランドだし,一度は使ってみるのも悪くはない。
 悪くはないという話であって,ぜひ一度は使ってみた方がいいということではまったくないので,念のため。

● 気分としては使い終えてホッとしている。なにせもらっちゃったんだからね。使いきらないと,くれた人にも正義が立たないからね。
 ちゃんと使ったからねぇ。いい体験をさせてもらったよぉ。もう要らないよぉ。

● 明日から“ダイスキン+Preppy”の300円システムに戻る。これが身の丈に合っている。身の丈に合っていることが最も重要なのであって,はみだしていたり寸足らずだったりするのは,快適さを損なう。
 場合によっては身の丈を延ばす努力も必要かもしれないけれども。

2014年9月1日月曜日

2014.09.01 『NOTE&DIARY StyleBook vol.5-心地よい・使いたい ノートと手帳』

編者 清水茂樹
発行所 枻出版社
発行年月日 2010.11.20
価格(税別) 1,500円

● ユーザーや生産者のインタビュー記事もあって,楽しく見ていける。ぼくが知らなかったノートや手帳も(当然ながら)たくさんある。
 こういうのって,東京まで出て行けば実物をみることができるんでしょうね。けれども,田舎ではそうはいかない。本物の絵画は見に行けないから画集で我慢する的な感じ。

● といっても,ノートと手帳に関しては,良くも悪くもぼくのスタイルは固定している。手帳は能率手帳のシステム手帳版(Bindex NO.011)。ノートは百円のダイスキン(こちらは,無印の「開きやすいノートA6」になったり,コクヨのCampusになったり,セリスキンになったりすることもある)。
 あわせる筆記具は,手帳にはハイテックCコレト(黒,赤,緑,青の4色を使用)。ノートにはプラチナのPreppy。200円の万年筆ね。
 これ以外のものを使うことは,当分ないと予想。

● 福澤諭吉の「西航手帳」が写真で紹介されている(p7)。「縦書き,横書きが混在し,日本語,オランダ語,英語,フランス語,ドイツ語,ロシア語,ポルトガル語など様々な言語で書き込んである」。
 すごいですな。しかし,そういうことよりも,紙面からある種の風格が立ちあがっている。諭吉の手帳だとわかって見るから,無意識に風格を作りだしちゃっているのかもしれませんけどね,こちらが。

● 成蹊大学の塩澤一洋さんが,本書にも登場している。ここでは測量野帳のユーザーとして。縦開きで使用。道具を自分にひきつけて使っている。
 こういうふうに使えるようになりたいなぁと思わせる。