2025年9月21日日曜日

2025.09.21 また,クツワの「シンロケット鉛筆クリア」について

● 持出し用に北星9500 HB を3本,筆箱に入れている。そろそろ,次を用意しておくか。
 未使用状態の鉛筆にキャップを付けると筆箱に入らないわけだから,予め短くしておかないといけない。で,次は9606にするつもりで,スタンバイを完了した。

● 次の次はクラフツマンにしようと思っているので,目下,準備作業中。
 “ぷにゅグリップ” の代わりに “シンロケット鉛筆 クリア” を使うことにした。鉛筆の長さが半分になるまではこれで行ける。半分になったら普通の補助軸に切り替える。

● どういうわけか,鉛筆が短くなるとこの製品は使いものにならなくなる。おそらくだが,筒の内径がやや大きすぎるからだ。
 かといって,鉛筆の軸径はメーカーによって,同じメーカーでも製品によって,違うのだから,いずれの製品にも対応するには,これくらいの幅にしなければなるまい。

● これで全て賄おうとしないで,美味しいところだけいただくという発想で使えばいいものだと思う。
 “ぷにゅグリップ” の機能は補って余りある。こちらの方が良い。

● 国産鉛筆より細軸の Faber-Castell 9000番でも “シンロケット鉛筆 クリア” は問題なく使えた。鉛筆が充分に長ければ。
 ちなみに,Faber-Castell 9000 の3BよりクラフツマンのHBの方が濃いし軟らかい。これを3Bにしてるとは,ヤツらはどんだけお硬いのが好きなんだ?

2025.09.21  Hi-uni の価格について

● 9800が660円もするのに,Hi-uni が1,980円で買えるなんてあり得ないと思ってしまう。昭和原人はどうしても昔と比べてしまう。
 9800も昔の9800ではなく,品質改善を重ねてきてるんだろうけど,9800は Patented の頃の方が良かったんじゃないかとも思ったりして,気分はけっこう複雑だ。

● おそらくだけれども,鉛筆全体における書き味の差は当時も今もさほどに変わらないと思う。当時は粗悪な鉛筆が普通にあった分,多様性には富んでいたいたろうけど。
 それよりも uni,Hi-uni の価格自体が衝撃だった。価格だけのことはあるはずだと思ってしまう。お金が希少(社会が貧乏)だった分,価格に力があった。

● 9800は値上げするが Hi-uni は据え置くという価格戦略を取らざるを得ない状況になって,Hi-uni が相対的に安くなると,Hi-uni の輝きも消えてしまった。
 そんなものでしょ。現在の BLACKWING だってあの価格でなければ,今ほど騒がれない。価格って幻想だな,と。今さらですけどね。

● Hi-uni はすっかりコモディティ化してしまった。BLACKWING と Hi-uni の価格差に歯がゆい思いも抱く。BLACKWING が500円なら Hi-uni も同額でいいでしょ。何なら700円だっていい。
 でも,今さらでしょうねぇ。いったんコモディティ化してしまったものをもう一度動かすのは難しいだろうから。

2025年9月20日土曜日

2025.09.20 ㈱パイオニアの樹脂製補助軸

● 書いていて最も疲れない補助軸はこれになるかな,と。貫通式ならほぼこれ一択。
 ということは貫通させなくてもこれを使えばいい,と。これくらい太い方がぼくには合う。
 アルミや真鍮製のように締め付けないことが肝。締め付けすぎると軸が割れる。
 でも,ちょっと待ってくださいよ,お爺ちゃん。

● ちょうどいい太さのこの樹脂製補助軸,派手な絵柄やキャラクターをあしらっているのも楽しいのだが,もっと大人しいのはないのか。
 絵も文字も入っていない完全スケルトンがあると嬉しいのだが。

● 最もそれに近いのは,これかもしれない。ステッドラーのやつ。ただし,問題が2つある。
 第1。これでもなお,ステッドラーのロゴが邪魔。

● 第2。これは製品として供給されていない。非売品だ。たぶん,他の製品を買ってくれた人への景品として使われているのだと思う。
 ゆえに,入手経路が限られるし,その経路も安定していない。現時点でメルカリに出ているが,450円。同等品がかつてダイソーで販売されていたことからすると,胸が悪くなるほど高い。

● 製造しているのは池袋にある㈱パイオニアなのだが,ここは100%,B2B の取引で,同社がエンドユーザーに製品を供給することはない。販売元に製品を卸す。
 ということは,完全スケルトンの製品などあるはずがない。不二家,コカコーラ,日清食品などの食品メーカー,ディズニーやサンリオ,アニメのプロモーターなどが大口顧客になっているようなのだが,自社製品の宣伝に使うわけですからねぇ。

● 一番いいのはダイソーで売ってたやつなんだが,ダイソーが復活させる気配はない。たぶん頻繁に軸割れが起きたんだろう。苦情が多かったんじゃないかと推測する。
 普通の補助軸のように締めつけちゃダメなんだけども,その点の告知が不十分だったのかね。

● 結局,結論はというと,透明軸を求めるのはないものねだりということ。透明軸は諦めよ。
 これも透明軸に近いんだけれども,近いだけであって,透明軸とは言えない。こういうものは100でなければ0だから。
 ま,しょうがない。ペコちゃんやスヌーピーや名探偵コナンと仲良くするしかないということだね。

2025.09.19 クツワの「シンロケット鉛筆クリア」は補助軸として使えるか

● 補助軸の欠点を強いて言えば,鉛筆の意匠を隠してしまうことだ。特に,貫通式の補助軸の場合。
 ので,透明軸の補助軸がないかと探すことになるのだが,その候補のひとつがクツワの「シンロケット鉛筆クリア」だ。グリップ部分を除けば完全なスケルトンだから,鉛筆の意匠を楽しむ楽しみを失わずにすむ。

● 貫通式補助軸としてはほぼほぼ使えると思う。が,鉛筆が短くなってホルダーに収納できるようになると,だんだん怪しくなってくる。
 本来の補助軸が必要になる短さになると,もはや全く使えないシロモノに成り果てる。製品名にもなっている,メーカーが想定した使い方(短くなった鉛筆を数本入れて順繰りに使っていく)をするには,たぶん向かない。

● 短くなるとガタガタ言いだすのだ。グリップがガタつくのではない。そこは指で押さえているわけだから。
 内部にスッポリと収まってしまう長さになると,鉛筆の頭が筒の内部にコツコツとあたることがあるのだ。どうしてそういうことが起こってしまうのかはわからないが,それがガタガタするという印象に変換される。
 普通の補助軸を必要とするほどに短くなった鉛筆の場合は,まともに握れなくなる。

● ただし,鉛筆がハーフサイズになるまでは,特に貫通してる間は,鉛筆の意匠が外から見える,軸に太さを付加するための補助軸として使用に耐える。もちろん,貫通式補助軸としては,BLACKWING にも対応する。
 結局,「シンロケット鉛筆」は補助軸ではなく,「ぷにゅグリップ」の代わりになるものですかね。

● 貫通式ではない普通の補助軸で鉛筆の意匠を隠さないのは,ぼくが知る限り,ミミックのドロップスしかないが,普通の補助軸にそれを求めるのは,そもそもが筋違いのような気がする。

2025年9月17日水曜日

2025.09.17 2Bはお好き?

 ● はるかな昔。鉛筆しか使っていなかった小学生の頃。HBは少々硬いな,“かきかた鉛筆” のBを常用したいな,と思っていた。
 老境に至って再び鉛筆を使うようになった。HBも悪くないと思うんだけども,自分には2Bくらいが適当かもしれない。

● 小学生の頃は,一方で,Hや2Hなど薄くて硬いものも面白がって使っていた記憶があるのだが,今はHBどまり。例外として,北星だけはFもありかなと思っている。
 そのあたりも好みだ。好みは動くものだから,数年後には2Bなんかとんでもない,HBがちょうどいい,となっている可能性もゼロではない。

● が,この齢になると好みが動くこともそんなにはないだろうと考えるのが,まぁまぁ穏当というものだろう。2B派を全うすることになる可能性が高い。
 少々寂しくもあるんだけれども,加齢の然らしめるところ。変化の可能性と予想さらる変動幅は,若い人ほど大きくはない。

● ところで。2Bになると,高級品と普及品の差はHBよりも少ないような気がする。いや,違いは厳然とあるんだけれども,気にするほどではない。
 というか,硬度に関係なく,鉛筆は三菱9800,トンボ8900,北星9500でいいんじゃないかと思いますわ。それらを淡々と使っていく寡黙な人というのが理想ですわね。

● BLACKWING を使ってます,Hi-uni を使ってます,パーフェクトペンシルを使ってます・・・・・・アホか,黙って使ってろ。あんたが何を使ってようが,誰も興味なんかねーよ。

● ではあるんだけれども,SNS とはそうしたどうでもいい騒音を垂れ流すためにあるんだよな。SNS なんかに手を染めてる時点で,二流以下は確定なんだな。
 ぼく? もちろん,やっておりますよ。FB は2年で手放したけれども,𝕏 は Twitter の頃から継続している。10年になる。どうでもいいことを言いっ放しにしている。このブログも同じでありますな。

2025年9月15日月曜日

2025.09.15 ミミックのドロップスに新色が出る

● 右の写真はミミックのエボナイト(ショート)とドロップス(ノーマル)。
 ミミック,買ったら使いまくるかと思ってたんだが,意外にそうでもなかった。特別な補助軸ではない。クツワやステッドラーと同じ並びになっている。

● ドロップスにブルーベリーが復活し,新色(グレープ)も出る。買うとすればブルーベリーか。
 ショートにするかノーマルにするか。ショートの方が扱いやすいのは確かだが,ぼくの手にはノーマルがシックリ来る。

● けど,そんなに使うわけではない。だったら見送るか。すでに手元にあるものを使わなくちゃ。
 ドロップスはシトロンだけでいいか。あんまり調子こくなよ,俺よ。

● ショートはエボナイトしかない。ドロップス(シトロン)のノーマルはすでにある。とすれば,次に買うドロップス(ブルーベリー)はショートにしておくか。
 たぶん,トータルでもショートの方が売れるんじゃないかと思う。

● ん? 何だ,買う気なのか。止めとけ。これ以上増やすな。
 すでに8本あるんだぞ。テンピョウやパシフィックはほぼほぼ使っていない。

● ちなみに,ミミックをあまり使わない理由なんだけど,結局,鉛筆に高級感を持たせること,万年筆に擬態させることに,あまり気が行かないからだと思う。
 鉛筆は鉛筆でいいのであって,鉛筆以外の筆記具に似せる必要はない。現在の鉛筆は技術の粋を集めたものであろうが,安価で安直に取り回せるのが身上だ。ミミックはその足を引っ張るところがある。たとえば,キャップの抜き差しが面倒に感じたりする。
 もっと言ってしまえば,鉛筆を万年筆に似せようなどという心映えには,どこかに下品の気が混じる。

● にもかかわらず,ドロップスの新色に気が行くのは,ミミックの質感が素晴らしいからだ。その質感は細部に行き渡っていて,キャップの抜き差しが面倒だと言ったけれども,抜き差しの感触に至るまで考え抜かれている。
 でも,あまり使わない。このあたりの綱引きなんだな。ぼくのような下賤の者は鉛筆の安直さに傾く傾向があるということだろう。

2025.09.15 いくつかの鉛筆

● メルカリで購入したもの。トンボに水色のゴム付き鉛筆があったのか,と思ってね。
 はい,ご賢察のとおり。これはノベルティなんでした。総務庁統計局の。たぶん,昭和の末か平成の初期。
 下の2本は三菱。同じところのノベルティ。

● 元になった鉛筆は,当然にして2558。HBでもしっとりと黒く,書きやすい。しかし,すでに6,7ダースは持っている。
 それだけ持っていても,まだ本格的には使っていないんだけれども,2558は知る人ぞ知る存在ではある。特に2558のBは,一度使ってみてくださいよとお勧めしたくなる逸品であると個人的には思っている。
 知る人ぞ知ると言うのは不適当と思えるほどに,2558はポピュラーではあるからね。筆の流れというやつね。一応,念のために断っておくね。

● 売上げや利益においては,三菱とトンボでは大差があるが,トンボ以外の製品は使わないという鋭角的なファンがいるのがトンボの特徴だ。鉛筆に関してもトンボしか使わないという人が,それなりの数いるんじゃないかと思う。
 そういう人たちが第一に指を屈するのが,2558ではないかと密かに思っている。

● 三菱の eco にもゴム付きがあったんですか。Made From Recycled paper ですよ。だから何なんだ,と思わないでもないけど。
 かえって環境負荷を高めていないか。リサイクルだのリユースだの,リが付くものは眉にツバを付けて見ろ。“エコっぽいもの” は胡散臭い。

● この鉛筆がそうだとまで言うつもりはないけれども。
 少なくとも,再生紙を使って,木と同程度の硬さを確保し,鉛筆削りで削れるようにしてあるのは,大したものではありますよ。

● 不揃いの芯たち。この風情は好きだ。鉛筆の魅力の1つはこれだ,と思うほどだ。
 ぼくも小学生の頃は芯をこんなふうにしてたと思う。今は頻繁に削り揃えてしまう。

● ただし,こういうことは言えるのじゃないかと思う。頻繁に削り揃えることができるのはハンドル式の鉛筆削りがあるからだ。カールのエンゼル5を使っているが,他に2つある。
 小学生の頃に芯の多様性を現出させていたのは,鉛筆削りがないのが理由だった。親は忙しくて子供の鉛筆にまでは目が届かなかった。

● なぜ鉛筆削りがなかったのかといえば,田舎のこととて売ってる店がなかったためでもあるが(何せ,文具を商ってる店は小学生の隣にある萬屋だけだったのだ),貧乏で鉛筆削りなど買えなかったからだ。今でいう携帯用のは買ったのだけど。
 あの頃,芯の多様性を現出させていた主たる理由は貧困にあった。歯で木軸の先端を噛み切って芯を出した記憶もある。

● ちょっと古めのトンボ8900。鉛筆は古きがゆえに貴からず。現行品を使えばいいと個人的には思う。
 時間的空間的に古きを辿って,第2のキャロライン・ウィーヴァーになってもつまらん。現行品には鉛筆数百年の歴史がすべて詰まっている。あとはこちらの想像力の問題だ。